1,うまい味とは

1,うまい味とは

私たちの食生活には多種多用な食品があります。その中で特にうまい味の食物には、なぜ「うま味」があるのでしょうか。

うま味」は非常に感覚的な言葉でありますが、この「うま味」を「うまい」と「味」に分けてみましょう。

「味」を甘い・酸っぱい・塩っぱい・辛い・苦いと五つに分けて、古くから五味と呼んできました。この五味にはそれぞれ実体(物質)があり、「うまい」にも実体があります。この「うまい」の実体は「グルタミン酸ナトリウム」と「アミノ酸」の味です。 日本人は世界に誇る味覚作りの達人で、早くから自分の舌だけでこのグルタミン酸ナトリウムアミノ酸をとらえて最上の味を追求してきました。これは恵まれた国土の立地条件と気候風土に起因し、アジア照葉樹林帯文化のもたらした知恵とも言われています。

このように「うま味」に隠されている実体成分の「グルタミン酸ナトリウム」は、私たちの全身を成長させる酸で「成長酸」と呼びます。「アミノ酸」は、脳をはじめ細胞分裂を促す酸であり、知能を発達させる人間にとっては非常に重要な物質成分で「必須アミノ酸」といいます。