ナルコユリ Polygonatum falcatum(ユリ科 アマドコロ属) 日本各地の丘陵地や林の木陰などに自生する多年草で、地下茎は肉質で太く、地中に横ばいし、節をなして節間に一年ごとに茎を出したあとを残して分岐して、しばしば塊状となります。茎は年ごとに根茎(地下茎)の先に直立させて、上部を少し傾け、高さ50〜80cmになります。 =異なる両種の特徴=ナルコユリはアマドコロによく似ているため、連れ立って採取に行くと再三違いを問われます。どう違うかというと... 以下のような特徴がありますが、野外で実際に目の当たりにすると不安になります。その理由は、ナルコユリの仲間にミヤマナルコユリがあり、また、ナルコユリとミヤマナルコユリの両種の自然交配の雑種などがあること、またさらに、アマドコロやナルコユリは各地に(温かい地方、寒い地方)地方形があるためです。 根茎を漢薬の”黄精(オウセイ)”Polygonati falcatum に当て、滋養、強壮薬にして、病後の虚弱者などの回復などに使われます。 根茎の肉質が黄色をしている精のつく薬草であることから当て字したといいます。また、精を過ぎた現象時に物が黄色に見えるとき、それを回復させる秘薬であることから”黄精”と呼ぶのだと薬学の師から茶飲み話に聞いたことも思いだします。
「お試しあれ! 追試結果報告乞う!」 笑顔にて待つ....(^^) 花が鳴子の鈴に似ていることから「鳴子百合」と名付けられたといいます。「鳴子」は昔、獣が大事な作物などを荒すのを防ぐために柵などに取り付けた警報機です。 捕獲に際して、普通は獣道が猟の道しるべになって猟を容易にしますが、今年は山中いたる所にその気配があり、大変に困ったといいいます。これは1頭や2頭の仕業ではないと力んで話します。 山を走り回ると、天然の自然薯がほとんど食べ尽くされています。数年前までは自然薯の沢山取れる山でしたが、禁猟区になったと同時に食害が多発し、猪、鹿、熊までが人家の軒先まで現われて来るようになりました。深山の開発によって自然が破壊され、奥地に餌がなくなり、動物が里地に出て来るのだと、自然保護団体の代表者が力説します。 開発とは人間が住むための必須な条件です。自分が生きるために食住が絶対必要なのは、人間だけの仕業ではありません。この地球上のすべての生物の本能に起因するものです。生物はそれぞれ、自分の生活層を本能に基づいて行動し、増殖し、必要に応じてその生活層を拡大していきます。 ここで、「ふとっ」...過去を見ると、万物の霊長と自負する私達が、微細な病原菌と同様に、宇宙という身体の一部の地球という器官をむさぼっています。このむさぼり喰う行動は地球という器官を非常に深刻な状況にまで進行させています。地球という器官は至る所で人間という細菌によって痛められ、応急処置は施されていますが、所によっては応急処置ではすまぬ個所も出ているようです。 私達の住む桐生市は数年前をピークに人口が減少し、市民大勢でその歯止めを真剣に協議し、再度の増大に向け考察し計画を進めています。その現状は、次第に山地に向けて進行しつつあります。その山地は、今まで開発が遅れていたために素晴らしい自然が息吹き、季節の節々に大勢の人々が憩いの場として観光しています。自然保護もなされ、狩猟も3年ごとに解禁となっています。 そんな私がナルコユリを採取に行きます。動物の食害を阻止しようとしたのでしょうか、山中の木陰に鳴子の鈴形に、ほの白い花を擬態させた(?)ナルコユリが、猪に見破られて掘り取られています。 |
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