キンミズヒキ Agrimonia pilosa(バラ科 キンミズヒキ属)
原野に普通に見られる薬草です。 日常「水引」はお祝い事に用いられ、敬意を表わす物に結ばれ、特に「金水引」は結婚式の品々によく使われています。また、漢方薬名「竜牙草」も同様です。竜は吉祥を願い空想に現わした動物で、この天空への使者の金色の牙に葉形を見立て=(花穂?)=命名されたと聞いています。どちらも本当にめでたい命名です。もし今日、名前を付けるとしたらどんな名前が命名されるでしょうか。 キンミズヒキを採取するときに、皆に名前の由来や特徴を説明します。すると、皆の動作が穏やかになり、見る目が愛らしくなるのをたびたび実感しました。私たちが自然に愛の目を向けたことに対して、キンミズヒキは自然が私たちに敬意を表わして贈る価値ある宝物であると理解し、感謝します。またよくぞ素晴らしい名前を付けてくれたものだと。 自然を主体に生活していた時代であればこそ、その利を細心に理解し得たのでしょう。よく「自然を愛する」と言われていますが、真に”愛”を理解しているのでしょうか。先日テレビで放映された岡本太郎氏の生前の一場面で、氏は小さな子供との対話で「人を愛するということは、愛する人と一心同体にひとつになることである。」と一心に端的に説明していました。氏は、「芸術は爆発だ。」と口癖に言います。この場面を観たとき、私の心も感動で爆発しました。自然を愛することは自然と一体化することであり、自然の事物万象をただ利用するのみではありません。 愛をもって愛の探求を自然に求めて.... |
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